コラム

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ウサギの避妊・去勢手術はしたほうがいい?
メリットや手術時期を解説

2026.09.08 その他

ウサギをお迎えすると、「避妊手術や去勢手術は必要なの?」と悩まれる飼い主さんも多いのではないでしょうか?

ウサギの避妊・去勢手術は、望まない繁殖を防ぐためだけの手術ではありません。

生殖器疾患の予防や、ホルモンに関連した行動の軽減など、さまざまな目的があります。

ウサギは一般的に生後4~6か月頃から性成熟を迎えるようになります。時期には個体差があり、品種や体格によっても異なります。

この頃からホルモンの影響によって、

・急に気が強くなる

・噛みつくようになる

・トイレ以外でおしっこをする

・マウンティングをする

・落ち着きがなくなる

といった行動がみられることがあります。

もちろん性格による部分もありますが、ホルモンが関係している場合は、避妊・去勢手術によってこれらの行動が軽減することがあります。

女の子のウサギで特に心配なのが「子宮の病気」です。

女の子のウサギでは、年齢とともに子宮疾患の発生が増加し、なかでも「子宮腺癌」という悪性腫瘍が問題になります。

子宮腺癌になると、

・血尿のような出血がみられる

・食欲が落ちる

・体重が減る

・元気がなくなる

といった症状がみられることがあります。

病気が進行すると肺などへ転移することもあり、命にかかわる場合もあります。

病気になる前に卵巣と子宮を摘出することで、子宮腺癌をはじめとする卵巣や子宮疾患を予防することができます。

男の子では、性成熟に伴って次のような行動がみられることがあります。

・おしっこを飛ばす

・足元をぐるぐる回る

・ぬいぐるみなどにマウンティングする

・縄張り意識が強くなる

去勢手術によってホルモンの影響が少なくなり、マーキングやマウンティング、攻撃的な行動などが軽減することがあります。

また、精巣を摘出することで、精巣腫瘍などの精巣疾患を予防できるというメリットもあります。

一般的には生後5~6か月頃から手術を検討できます。

ただし、適切な時期は性別や体格、成長の状態、健康状態などによって異なります。

また、1歳を過ぎてからでも手術を検討できる場合があります。

年齢だけで判断せず、健康状態を確認したうえで獣医師と相談して決めることが大切です。

「ウサギは麻酔が心配…」という声をよく耳にします。

確かに全身麻酔には一定のリスクがあります。

そのため、当院では手術前に身体検査、血液検査、X線検査を行い、全身の健康状態を確認したうえで手術・麻酔を実施しています。

また、年齢や体格、検査結果などをもとに、一頭一頭の状態に合わせた麻酔管理を行い、できる限り安全に手術を行えるよう努めています。

Q1. 避妊・去勢手術はいつ受けるのがおすすめですか?

A.

一般的には、生後5~6か月頃から手術を検討できます。

ただし、適した時期は性別や体格、成長の状態、健康状態などによって異なります。

当院では一頭一頭の状態を確認しながら、適した時期をご提案しています。

Q2. 避妊・去勢手術をすると性格は変わりますか?

A.

基本的な性格そのものが大きく変わるわけではありません。

ただし、ホルモンの影響によるマーキングやマウンティング、攻撃的な行動などが軽減することがあります。

Q3. 手術後は太りやすくなりますか?

A.

避妊・去勢手術後は、必要なエネルギー量の変化などにより、体重が増えやすくなることがあります。

ただし、食事量や内容を見直し、適度な運動を続けることで体重を管理することができます。

手術後は定期的に体重を確認し、その子に合った食事量を調整していくことが大切です。

Q4. 1歳や3歳を過ぎていても、避妊・去勢手術はできますか?

A.

はい、成長してからでも健康状態に問題がなければ手術を検討できます。

特に女の子では、年齢とともに子宮疾患の発生が増えるため、手術を検討するメリットがあります。

ただし、年齢が上がるほど健康状態や生殖器に異常がないかを確認することも重要です。

年齢だけで「もう遅い」と判断せず、まずは健康状態を確認したうえで手術が可能か検討します。

ウサギの避妊・去勢手術は、望まない繁殖を防ぐだけでなく、生殖器疾患の予防やホルモンに関連した行動の軽減にもつながります。

特に女の子のウサギでは、年齢とともに子宮疾患のリスクが高くなるため、若いうちから手術を検討することがすすめられています。

大切な家族であるウサギが健康に過ごせるよう、避妊・去勢手術について気になることがあればお気軽にご相談ください。

飼い主さんとその子に合った選択を一緒に考えていきましょう。

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今井 勇太郎

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今井 勇太郎 JAHA認定総合臨床医

ヒイラギ動物病院 院長・獣医師

2025年4月に神戸市中央区でヒイラギ動物病院を開院。犬・猫はもちろん、ウサギやハムスター、フェレット、小鳥、爬虫類などのエキゾチックアニマルまで幅広く診療しています。

「大切な家族に、安心して相談できる動物病院でありたい」という思いのもと、一頭一頭に寄り添った丁寧な診療を心がけています。JAHA認定総合臨床医として総合診療を軸に、眼科・消化器・皮膚科・エキゾチックアニマル診療にも力を入れ、分かりやすい説明と納得いただける医療の提供に努めています。