コラム

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初めてハムスターをお迎えする方へ
~飼育方法・食事・温度管理・病気予防を解説~

2026.07.09

「ハムスターを家族としてお迎えしたい」

「お迎えしたら、何に気を付けて飼育すればいいの?」

と悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか?

ハムスターは小さくて可愛らしく、比較的飼いやすいイメージがあるかもしれません。

しかし、実際にはとても繊細な動物で、環境のストレス、温度管理などの影響を受けやすく、体調を崩してしまうことも少なくありません。

また、体調不良を隠す習性があるため、「少し元気がない」と気づいた時には病気が進行しているケースもあります。

そのため、毎日の飼育環境や健康管理がとても重要です。

今回は、ハムスターが安心して健康に暮らすための飼育や、毎日チェックしたいポイントについて詳しくご紹介します。

ハムスターは主に夕方から夜間に活動する夜行性(薄明薄暮性)の動物です。

日中は巣箱の中で眠り、夕方から夜になると活発に活動します。

昼間に無理に起こして遊ばせたり、何度も触ったりするとストレスになり、体調を崩す原因になることがあります。

また、ハムスターの寿命は種類によって異なりますが、一般的には2〜3年程度です。

ゴールデンハムスターでは2〜3年、ジャンガリアンハムスターでは1.5〜2.5年程度が目安です。

短い寿命の中で健康に長生きしてもらうためには、日頃の飼育環境や健康管理がとても大切です。

野生では単独で生活する習慣があるため、種類によって異なりますが、基本的には1匹ずつ飼育します。

「寂しそうだから」と2匹以上を同じケージで飼育すると、縄張り争いが起こり、嚙みつきや大きなケガにつながることがあります。

親子や兄弟姉妹でも成長とともにケンカをすることがあるため、多頭飼育を希望する場合でも、それぞれ別々のケージで飼育するのが安心です。

ハムスターは見た目以上によく動き回る動物です。狭いケージでは運動不足やストレスの原因となるため、できるだけ広いものを選びましょう。

目安としては、

・ゴールデンハムスター:60cm以上

・ドワーフハムスター:45cm以上

・高さよりも床面積が広いもの

・通気性が良いもの

・掃除しやすいもの

がおすすめです。

ケージ内には次のような用品を準備しましょう。

・巣箱

・回し車(種類に合ったサイズ)

・給水ボトル

・ご飯入れ

・トイレ

・床材

・かじり木

特にハムスターの歯は一生伸び続けるため、かじり木を置いて歯の伸びすぎを予防することも大切です。

床材は寝床になるだけではありません。

・保温

・巣作り

・穴掘り

・ストレス発散

など、ハムスターにとってとても重要な役割があります。

おすすめは、

・紙製の床材

・広葉樹チップ(体質に合う場合)

です。

針葉樹(杉・ヒノキなど)のチップは、香り成分がアレルギーなどで呼吸器や皮膚に刺激を与えることがあるため、避けたほうが安心とされています。

床材は5~10㎝程度敷くことで、自然な行動ができるようになります。

汚れた部分は毎日取り除き、全体交換は2~4週間に1回程度を目安に行いましょう。

ただし、一度に全て交換すると自分の匂いがなくなり、不安やストレスを感じることがあります。

少し古い床材を残してあげると安心しやすくなります。

健康維持には、栄養バランスの良いハムスター専用ペレットフードを主食にしましょう。

ヒマワリの種ばかり食べていると脂肪分が多く肥満の原因になります。

ミックスフードは好きなものばかり選んで食べてしまうことがあるため、主食は栄養バランスの整ったペレットフードを中心にしましょう。

また、おやつ程度に少量与えるようにしましょう。

与えてもよい野菜やおやつ

・小松菜

・チンゲン菜

・ブロッコリー

・キャベツ

・にんじん

・豆腐(少量)

・ゆでた鶏ささみ(少量)

など

野菜は水分をしっかり拭き取り、少量ずつ与えます。

果物も食べられますが、糖分が多いため頻繫には与えないようにしましょう。

与えてはいけない食べ物

次のような食べ物は中毒や体調不良を引き起こす危険があります。

・ネギ類(玉ねぎ、長ねぎ、にら)

・にんにく

・アボカド

・チョコレート

・コーヒー、紅茶などカフェインを含むもの

・アルコール

・人のお菓子

・味付けされた食べ物

・生のジャガイモの芽

・おもちなど喉に詰まりやすいもの

「少しだけなら大丈夫」と思わず、人の食べ物は基本的に与えないようにしましょう。

給水ボトルを使用し、いつでもきれいなお水が飲めるようにしましょう。

毎日お水を交換し、

・飲み口が詰まっていないか

・水漏れしていないか

も確認してください。

ハムスターは暑さ、寒さのどちらにも弱い動物です。

快適な環境

・室温:20~26℃

・湿度:40~60%程度

28℃を超えると熱中症の危険があります。

エアコンを利用し、直射日光を避けましょう。

15℃以下では体温が低下し、「疑似冬眠」と呼ばれる危険な状態になることがあります。

動きが鈍くなったり、ぐったりしていたりする場合は、本当の冬眠ではなく命に関わる状態の可能性があります。

自己判断せず、すぐに動物病院へ相談してください。

病気を早期に発見するために、毎日観察する習慣をつけましょう。

チェックポイントは、

・ご飯を食べているか

・お水を飲んでいるか

・元気に動いているか

・いつも通り活動しているか

・下痢や便秘はないか

・毛並みが乱れていないか

・脱毛していないか

・鼻水やくしゃみがないか

・目ヤニが出ていないか

・しこりがないか

・爪や歯が伸びすぎていないか

・急に体重が減っていないか

毎週体重を測る習慣も、病気の早期発見につながります。

ハムスターは小さな体のため、病気の進行が早いことがあります。

特に注意したい病気

細菌感染やストレスなどが原因で起こります。重症だと命に関わる可能性があるため、お尻が汚れている、元気がない、食欲がない場合は早めの受診が必要です。

歯が正常に嚙み合わず伸び続ける病気です。

食べにくそうにしていたり、よだれが増えていたりする場合は診察を受けましょう。

高齢になると皮膚や乳腺などにしこりができることがあります。

小さなしこりでも早めに相談しましょう。

くしゃみや鼻水、ゼーゼーした呼吸は肺炎などの可能性があります。

床材や温度管理が影響することもあります。

お部屋でのお散歩は運動不足解消になりますが、安全対策が必要です。

・電気コードを齧れないようにする

・家具の隙間に入れないようにする

・高い場所に登らせない

・他の動物と接触させない

・誤飲しそうな小物を片付ける

15~30分程度でも十分な運動になります。

次のような症状が見られた場合は、早めに受診しましょう。

・ご飯を食べない

・水を飲まない

・元気がない

・呼吸が苦しそう

・下痢や血便が出る

・おしっこが出ない

・歩き方がおかしい

・しこりがある

・急に痩せた

・出血している

Q. ハムスターはお風呂に入れた方がいいですか?

A. 基本的に不要です。体温低下やストレスの原因になります。

Q. ハムスターは何匹で飼えますか?

A. 基本的には単独飼育がおすすめです。

Q. 健康診断はいつ受ければいいですか?

A. お迎え後1か月以内、その後は半年~1年ごとがおすすめです。

ハムスターは寿命が約2~3年と短い動物のため、毎日の積み重ねが健康に大きく影響します。

健康に育てるためのポイント

・単独飼育を基本にする

・栄養バランスの良いペレットを主食にする

・新鮮なお水を毎日用意する

・室温20~26℃、湿度40~60%を保つ

・ケージを清潔に保つ

・毎日健康チェックを行う

・少しでも異変があれば早めに動物病院へ相談する

ハムスターは言葉で体調を伝えることができません。

だからこそ、毎日の観察が健康を守る一番の近道です。

ご家族の皆さんで正しい知識を身につけ、大切なハムスターが安心して暮らせる環境を整えてあげましょう。

当院では、ハムスターの健康相談や健康診断、体調不良の診察も行っています。

「いつもと様子が違うかも」と感じたら、お気軽にご相談ください。

早めの受診が、大切な家族の健康を守る第一歩になります。

ご相談・ご予約はこちら 矢印 お電話でのご相談:078-251-2200
今井 勇太郎

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今井 勇太郎 JAHA認定総合臨床医

ヒイラギ動物病院 院長・獣医師

2025年4月に神戸市中央区でヒイラギ動物病院を開院。犬・猫はもちろん、ウサギやハムスター、フェレット、小鳥、爬虫類などのエキゾチックアニマルまで幅広く診療しています。

「大切な家族に、安心して相談できる動物病院でありたい」という思いのもと、一頭一頭に寄り添った丁寧な診療を心がけています。JAHA認定総合臨床医として総合診療を軸に、眼科・消化器・皮膚科・エキゾチックアニマル診療にも力を入れ、分かりやすい説明と納得いただける医療の提供に努めています。